成人病予防を予防するルチンのパワー~そばの効能

■ポリフェノールって?

近年健康にいいとされることで一躍有名になったものとして「ポリフェノール」があります。ポリフェノール (polyphenol) は分子構造内に、ポリ(たくさんの)フェノール(正確にはフェノール性ヒドロキシ基)を持つ植物の色素成分を言います。
1口に植物の色素成分と言っても、その種類は、全体でおよそ6,000種以上あるとも言われています。これらを総称してポリフェノールと呼んでいることになります。

ポリフェノールは、大きく分けて、フラボノイド系とフェノール酸系の2種類があります。その中でもフラボノイド系のポリフェノールは、ポリフェノールの約90%を占めるとされている代表格です。大豆にはイソフラボン、赤ワインやブルーベリーにはアントシアニン(anthocyanins)、お茶にはカテキン(catechin)、カカオ豆にはテオブロミン (theobromine)という名のフラボノイドが、それぞれ含まれています。

こうしたフラボノイド系のポリフェノールは、そば(蕎麦)にも含まれています。
そばに含まれているフラノボイドはルチン(rutin)と呼ばれています。

ルチンは、老化防止ほか、ガンや心臓疾患、血管障害などの生活習慣病の予防、血圧や血糖値の降下作用ほか、非常に多くのパワーを秘めています。

「ルチンと言えばそば」と言われるくらい、そば粉には多くのルチンが多く含まれています。そば粉の種類によっても異なりますが、そば粉100gに15~100mgのルチンが含まれているとされています。

■ルチン(フラボノイド系ポリフェノール)に秘められるパワーの素晴らしさ

ルチンは、1930年代に発見され、皮膚内や粘膜下などに出血を起こす紫斑病の治療に有効な成分として、ビタミン様の働きがあることから、かつてはビタミンPと呼ばれていました。しかし、ビタミンとは異なり、不足した場合の欠乏症が報告されないことから、現在はフラボノイドの1種として、ルチンの名称で統一されています。

ルチンは、そばの実に多く含まれ、強力な抗酸化作用を持ちます。
酸素なしでは生きられない人間ですが、呼吸に利用される酸素の3~10%は、
体内では活性酸素に変化するといわれています。活性酸素は不安定な分子で、
とにかく何かにくっ着こうとする性質があるため、周辺のものにくっ着いては、さまざまなものを酸化させていきます。

リンゴの切り口を放置しておくと茶色に変色するのも、鉄が時の経過と
ともに錆びていくのも、この酸化によるものです。
同様に活性酸素は、リン脂質でできているわたしたち人間の細胞膜の不飽和脂肪酸とも結びつき、細胞を酸化してしていきます。これが老化ですが、活性酸素はそれ以外にも、細胞にさまざな障害をもたらし、ガンや心臓疾患、血管障害などの生活習慣病の原因になるとされています。そばの実に多く含まれるルチンは、抗酸化作用を持ち、活性酸素を体内から除去してくれる作用を持ちます。

昔から、そばを食べていると脳溢血になりにくいといわれてきましたが、ルチンは、心臓病や動脈硬化、高血圧など、生活習慣病の予防に役立ち、血圧や血糖値の降下作用を持つとされています。最近では、膵臓機能の活性化作用なども報告されています。

こうしたルチンの効果により、成人病予防に効果が期待できる食品として、そばは多いに見直されています。